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物理 2003 「 素粒子物理と宇宙 」
教室: 講義-221 実験-222
(共に第二校舎)
月曜 9 am, 1 pm, 火曜 1 pm (180 分)
履修単位数: 6 単位
青木 健一郎
Office: 第ニ校舎 200B,
E-mail: ken@phys-h.keio.ac.jp, Tel: 045-566-1326.
- 形式:
- 講義と実験は交互に隔週行ないます.スケジュールは講義室,実験室,
階段踊り場に掲示します.
- 講義は青木が担当.実験は青木と増沢が担当します.
- 講義は講師ごとに内容が異なります.
実験は文化系の物理は共通部分があります.
- 実験は時間内に終わります. 内容は容易にこなせるように工夫されて
いるので恐れるに足りません.実験はレポートを帰る前に提出し
て簡単な質問に答えて終了します.
- 実験では初めの 45 分程度実験/日常生活に関連した物理の話をしま
す.
- 内容・目的
- 自然科学の考え方,特に物理特有な論理的思考法を理解して欲しい
です.
- 最後の自然科学の講義となる学生も多いでしょう.
系統的な基礎知識の習得を目指すわけではなく,現代の物理の典型
的な側面のいくつかを理解することを目的としています.
- 大事な概念は全員に理解できるよう
意図しています. 講義最後に 20 分位程度講義の重要なポイント
について書く時間をとるようにしています.
- 必要な数学は中学レべルで,高校で物理を履修している必要は
ありません.
- 参考書は指定しませんが随時関連する図書を推薦します.
- 事務的側面: (履修案内参照.)
- 実験のテキスト (千円程度) を生協教科書売場で最初の実験の
時までに購入してきて下さい.(実験レポート用紙はテキスト最後
に収録してあります.)
- 評価
- 講義と実験の平常点. (基本的に 1対1)
- レポート: 数回
- 学生に期待する点:
- 解らない点があったら積極的に講義中/実験中に質問して下さい.
- 物理現象がどのような仕組みによって生じるのか考えて欲しいです.
講義の syllabus:
- 一般物理の紹介 (2〜3 講義)
- 物理とは何か?
- ミクロの物理とマクロの物理 --
原子/分子による物質像,温度とは何か,
原子論の歴史,
ミクロの可逆性とマクロの不可逆性とエントロピー.
- 波 -- 音と光, 干渉/回折現象,Doppler 効果
- 量子力学 (Quantum Mechanics)
(3〜4 講義)
- 光電効果と Einstein の仮説の意味
- 二重スリット実験 -- 波と粒子の二重性
- Heisenberg の不確定性原理 -- 原理的な測定限界
- 量子力学の物理的意味 -- 原子はなぜ安定か,
トンネル効果.
- 宇宙物理 (3〜4 講義)
- 宇宙とはどんなところ? スケールの大きさ.登場する役者たち.
- 宇宙観測 -- 何が測定できるのか?
- 定常宇宙と Olber's Paradox -- なぜ夜空は暗いのか?
- 現代の宇宙像 --
Hubble の宇宙膨張則,
なぜ宇宙は膨張するのか, 宇宙項,
ビッグバン理論 (Big Bang Theory)
- 星の一生 -- なぜ星は光るのか,
ブラックホール,超新星…
- 特殊相対性理論 (Special Theory of Relativity) 2〜3 講義
- 特殊相対性理論以前の物理における相対性
- Einstein の特殊相対性理論 -- どこが新しいのか? 何が本質か?
- 相対性理論の不思議な現象 --
時間の伸び,同時性,Lorentz 収縮,速度の合成, ,
因果律.
- 素粒子物理 (Particle Theory) 1〜2 講義
- 素粒子物理とは何か? 素粒子をどのようにして「見る」のか?
- 素粒子の世界: 標準模型.素粒子 (クォーク,ニュートリノ, W,Z ボ
ソン …)
とそれらの間の相互作用.
- 素粒子物理の現状: 現在の実験 (KEK, CERN, Super Kamiokande, …) .
実験と理論の一致.
- これからの素粒子物理: 超対称性 (Supersymmetry), 大統一理論 (Grand
Unified Theory), 超弦理論 (Superstring theory).
- 一般相対性理論 (General Theory of Relativity) 1〜2 講義
- 特殊相対性理論と一般相対性理論
- 等価原理 -- 一般相対性理論の本質
- 一般相対性理論的効果はどのような状況で重要か?
一般相対性理論的効果の現れる物理現象.
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平成15年7月28日